孤独のマジメ[独り言]

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大昔、何かの忘年会で若い人に、イラストレーターになるにはどうすればいいか?と聞かれたことがありましたね。私はその時は気の利いたアドバイスができなくって、イラスト描くのが好きでこれで食べていこうと決意した時からイラストレーターじゃない?なんて答えてしまいました。ま、そりゃそうだと今でも思いますけど、その人はもうちょっと具体的な方法とか心構えとかを聞きたかったんでしょうね。

具体的な方法は・・・今でも正直よーわかりません(笑)
私の場合は運良くデザイン事務所に入ったきっかけでこの世界に入り、たまたまイラストが好きだと言ったら運良く描かせて貰えて、フリーになってからも自分から売り込みしたこともほとんどなく、運良く繋がり繋がりでここまでやってきましたから。すなわち完全に運まかせですね。こう、人に語れるような立志談的なものがまるでないんですね。

ただ、心構えというか、必要な資質というのはひとつだけありますかね。これはこの仕事だけじゃなく、どんな職業にでも当てはまるようなものですけど。

──それは「マジメ」である、ということですかね。と言っても、几帳面とか忠実(まめ)とかそういうニュアンスじゃなく、人間の根っこの部分というか、滲み出る部分での物事に対する誠実さ、みたいなものですね。

例えば、仕事の現場においては日常、様々な事件が起こります。思い通りに事が運ばなかったり、謂れのない叱責を受けたり、自分だけが損してるような感覚に陥ったり、何もかもがマイナスに振れてしまって、もう放り出して逃げ出したくなる時があります。しかし、結局は放り出さない、逃げ出せない、最後の最後までなんとかしようという意欲を失わない「マジメ」な人、ですね。こういう人が現場での修業を積める資質を持った人だと思います。そういう人の所には仕事が自然に集まり、チャンスが巡ってくる確率も高くなります。前にこの【独り言】の「人に好かれる人間になりなさい。」でも書いた事とも被るんですが、マジメは凡人がこの世を生き抜く処世術とも言えますわね。

それって極めて平均的な日本人の姿で誰でもそうじゃん!と言われそうですが、いやいや、これが現代の日本ではなかなか難しくなってると思いますよ。時勢とか教育とかの関係でしょうけどね。

マジメなフリをしてる人はけっこういます。だけど、そういうのはすぐ見抜かれちゃいますよね。マジメなフリもマジメにできないってことです、本質的にマジメでない人は。

マジメにやってるのに浮かばれない、運がない、なんていう人の話も聞きます。そりゃ運、不運もあるでしょう。現実は厳しいものですから。しかし不運も受け止めてその後の糧に出来る人、幸運にも浮かれずに次の準備を怠らない人、それこそがここで言うところのマジメである、ということですね。

そしてこのマジメは「誰かが見てくれている」とか「いつか報われる」なんて甘い了見ではいけません。誰も見ていなくても、報われなくてもマジメであるからマジメなんです。マジメは孤独なものなんです。

マジメは時に他人を傷つける事もあります。自分自身を痛めつける事もあります。しかし、それらの苦悩を背負いつつ、それでも捨て得ぬ何かに対する誠実さがマジメなんです。先ほど、凡人の処世術と言いましたが、各界の一流と呼ばれてる極めし人々は皆、数ランク上の極めし孤高のマジメを持ってるんでしょうね。

ただ、マジメが過ぎて精神的に生活的にぶっ壊れる人もいますね。ぶっ壊れてしまってはいくら孤高でも意味がありません。この辺は心の病気と関わってるケースもありますから難しいところですが、ただただ四角四面にキマジメに自分を閉じ込めて壊れてしまう人。要はバランスだと思いますが、ここのところも教育の問題でしょうね。

振り返って自分はと言いますと、うーん、とりあえずここまではやってこれたんで、そこそこマジメな部類だとは思うんですけど、誇れるほど孤高のマジメを極めてもないですかね。
この辺、マジメに自己分析しすぎるとドツボにはまりそうなんで止めときましょうか。
ほどほどにね、うん。

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