さて、私と嫁はこの度、めでたく「地デジ難民」になりました!
いやあ、いいですねえ。この「難民」っていうのがちょっと面白くて。
アナログ放送終了の瞬間、私と嫁は久しぶりにテレビの前に正座しました、5、4、3、2、1!ザーーーーッ おめでとう!アナログ放送終了!さらばテレビくん!いままでありがとう!・・・・、あれれ?ザーーーーッってなるかと思ったら、地デジコールセンターへの案内画面が延々出てる。なあんだ、つまんない。中途半端だなあ。アメリカの地デジ化の時は終了と同時に問答無用で砂の嵐だったらしいのに。こういうとこが半端でダメだなあ、日本て。さあて、難民は肩を落としてYouTubeでも見るかな(笑)
アナログ放送終了直前にネットで「地デジ難民」というワードで検索してみました。出るわ出るわ、「地デジ難民にならないために!」とか、「地デジ難民ゼロへ!」とか「地デジ難民減らせ!」とかの見出し。記事によると一時はなかなか上がらなかった地デジ普及率もは99%超えたらしいですね。なのに、この期に及んで地デジ移行してない人は経済的弱者と高齢者と情弱の阿呆ということらしいです。だからそういう奴らを救ってやらにゃいかん!と上から目線で書いてありますね。いやあ、愉快。人生四十四年、まさか「難民」と呼ばれる日が来るとは思いもしませんでした、いやあ、愉快、愉快。いやいや、あんたらは難民じゃないよ、単なるひねくれもんだろうが、なんて言われそうですが。
子供の頃、テレビはインドア娯楽の王様でした。テレビがないと毎日の楽しみの80%は失われてしまうみたいな。私らぐらいの世代はみんなテレビっ子でしたからねえ・・・。それが今ではネットや映画や音楽、漫画やゲームなんかと同じ、いや、ひょっとすると一段低いぐらいの選択肢のひとつに成り下がってしまいましたね。今時はニュースもネットで見れるし、映画やドラマははDVDで見れるし、バラエティなんてわざわざ見るほど面白いもんないし、だいたい映画なんか時間の都合で勝手にカットされたりして不快だし、ドラマもCMうざいし、バラエティ番組だってどうしても見たければ、見れる動画視聴サイトもゴマンとあるしね。唯一、リアルタイムで見れるかどうかというのはあるけど、テレビだけで見れて、なおかつリアルタイムでなけりゃならんようなコンテンツがどれだけあるんだろう?ほとんどないような気もします。
だからといってテレビが悪い、作ってる人間が特別悪いとも思いませんね。だってテレビなんてもともとそういうもの、ニュースやドラマやバラエティ番組を純粋に作って見せる装置じゃありませんもの。広告を見せる為にある装置ですもん、ニュースやドラマも広告を見せる為の餌に過ぎません。ネットやビデオやDVDなんかの他メディアの普及でそれらのコンテンツが切り離された為に、ただのCM見るでかい箱になってしまったということです。で、私はCM見る箱をわざわざ高い金払ってバージョン・アップする気にはなれません、と。ただ、それだけのことです。
──とはいうものの別に私、頑にテレビ難民を通すつもりもありませんけどね。やっぱり、テレビがないと不便だなあ、つまらないなあ、と思えば、いつでも脱難民する予定です。別に見なくていいや、と思う限りは難民続けますけどー。